娘の居るのはこんなバンドです(その1)

入団してまだ日も浅い昨年の春に練習のお迎えのついでにちょっとだけ見学していた時のこと。

カラーガードの新人が旗の練習をしていました。
新人の子達は3年生。
それを4年生〜6年生が教えています。

その時は旗を投げ上げて、それを落とさずにキャッチする。という練習でした。
簡単なようですが、大人でも大会でミスをすることがあります。
見ていると、どうやらその中の一人がどうしても上手く出来ないようです。
出来るようになった子や、先輩たちに見守られて何度も挑戦しています。
大丈夫、次は出来るよ。励ましの声が掛かりますが、なかなか出来ません。
他のパートの様子からそろそろその日の練習は終わろうとしているようですが、誰も急かしません。

でも、練習を終えるための集合の声が掛かったその時。
初めてキャッチ出来ました。
歓声を上げる他の子に囲まれてその子は泣きだしました。
嬉しいからなのか、悔しいからなのか・・・それは分かりません。
出来たじゃない・・と、皆に肩を叩かれて泣いています。
そこで終わるかと思いきや、その子はもう一回・・・と言って旗を投げ上げました。
残念ながらキャッチは失敗でしたが、その子はもう笑って練習を終えました。
集合が掛かっているのでカラーガードの子達もそこで練習を終えて小走りに整列します。


出来なくても罵声を浴びることなく、励まされて根気よく付き合ってもらえる。
そんなバンドです。