蒼林堂古書店へようこそ 乾くるみ

読むのに時間がかかりました。
薄めの文庫本なのでそれほどの時間は要しないだろう。と踏んでいたのですが・・・。
ショートショートの長さの短編が14編。

それぞれが独立していますが全体を通すと浮かび上がる事柄が有ります。
連載が元なのでしょうか、繰り返される舞台の説明は気になりましたが、読む支障にはなりません。
内容は日常の謎を扱っているので短さもあって読む進めるのは早いです。
では何故時間がかかるのか?

各短編の間に各短編で扱ったテーマに関連するミステリが短評と共に挙げられていて
それを読む時間が掛かるのです。
つまり、この本は短編集でもあり、ミステリガイドでもありました。
短編だと各編の終了時に頭を切り替えるのでそれを利用して読書の対象を広げようと言う面白い本でした。